「列柱パネル」(琉球ウォール)を採用した在来軸組工法の本格木造住宅

―― 沖縄の移・出入、輸出の事業にも寄与 ――

沖縄「森林の家」は、厚材を2枚重ねた柱を複数本並べて「列柱パネル」(名付けて「琉球ウォール」)(右図は見本体)をつくり、在来軸組工法の柱と柱の間に組み入れて、土台と梁(はり)ではさみ込み(写真を参照)、がっちりした家を造り上げます。部屋の壁はもっぱら木材を露出させた「現わし」(あらわし)で、木の温もりと自然の中でリラックスするような開放感があり、和室の壁には和紙を使うなど、各部屋も好みに応じて壁材も使用できます。

〔注〕在来軸組工法とは……建物の柱(縦の構造材)と梁(横の構造材)を組み合わせた軸組みに、壁や床を取り付けていく工法です(左図を参照)。日本で昔からお寺や神社、住宅に採用されてきた工法で、「在来工法」とも呼ばれています。部屋の広さや形など間取りが自由で、開口部も大きく取れ、部屋数を増して二世帯住宅にするなどリフォームも柔軟にできます。木の調湿効果や癒し効果に伴って、なによりも木の温もりのある住まいとなります。

 

沖縄「森林の家」は、建築予定が決まってから用地の基礎工事が終わるまでのあいだに、土台や柱、梁、屋根材、「列柱パネル」などを、製材プレカット工場であらかじめ製作しておき、建築現場に持ち込んで、基礎工事が終わりしだい建築に取り掛かります(沖縄「森林の家」の建築工程のプレゼンテーション――を参照して下さい)。

 

木造住宅が再び増えている沖縄

沖縄は戦前、豊かな森があり、木造住宅が主流でした。しかし、戦後復興期に安価な材料を用いて簡易な工法で建築された木造住宅が、台風やシロアリによって被害を受けて、一方、台風に強い外人住宅を真似て、コンクリート造りが普及してきました。コンクリート造りは湿気やカビの発生など難点があり、現在は木造住宅がしだいに増えて、県内の新築住宅着工数全体の3割近くを占めるようになっています。

永く住める安心、安全な住まいを実現

ただ、そのような木造住宅も多くが30、40年経てば建て替えざるをえないというのが実情ではないでしょうか。その点、沖縄「森林の家」は壁も木材を使用し、快適性だけでなく、地震・台風の揺れに強く、安心して永く住める住まいを実現します。
通常の住宅の2倍の量の木材を使用しますので、林業の活性化・発展につながり、また、木材の移入(離島への移出、海外の輸出)によって沖縄の海上輸送の活性化にも寄与します。

そもそも「沖縄の家」事業は、東アジアに開いた沖縄の実現へ 沖縄の国際物流拠点の形成を目指し、南九州から木材を沖縄に移入し、亜熱帯気候に適した本格木造住宅を開発、東アジア各国へ輸出しようという「沖縄の家」構想(右図)から出発しました。木材の移入・移出の活性化を図る本事業は、新しい沖縄の創造の役割を果たしたいと考えています。

製材プレカットの本格的な体制づくりへ

さらに沖縄において南九州から丸太をそのまま移入し、最初から乾燥、製材プレカットする体制づくりが課題であり、「沖縄の家」事業は、その契機になるものと考えています。

製材プレカット工場